2021.5.1

しし接骨院・ししフィット 田中 智衣

栄養学の基礎

 

〇目的

食事指導や患者の症状に合わせて必要な栄養素など適切な指導ができるようになる。

 

 

〇内容・結果

健康とは(※1)

人の身体の働きとして、外部(身体の外)の環境に対して内部(身体の内)の状態を一定に保とうとする働きがある。これをホメオスタシス(内部環境の恒常性)といい、この働きにより気温などによる体調の変化を一定にし、身体のバランスを保っている。

1日が24時間に対し人の身体の概日リズムは24.5時間と言われている。この0.5時間のズレが日光を浴びることで、視交叉上核が光刺激を受容し体内時計に働きかける「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンの分泌を調節し体内時計がリセットされる。または食事をすることでもリセットされている。起床して朝食を取ることで胃や肝臓などの臓器から血管などの末梢の臓器が刺激を受け、その刺激が全身に伝わり活動することで体内時計がリセットされる。この時間軸も健康であるために必要であると言える。

 

 基礎栄養素(※2)

「栄養」とは、人が生きるために必要な物質を外から取り入れて身体の組織や機能を維持するために活用することであり、その生命の営み全体のことである。

「栄養素」とは、栄養のために外から摂取する物質のことである。この栄養素の体内での働きは、①エネルギーになる ②身体をつくる ③身体の調子を整える という大きく3つの働きがある。(後述)

「糖質(炭水化物)」「タンパク質」「糖質」の三つの栄養素のことを三大栄養素、これに「ビタミン」と「ミネラル」を入れて五大栄養素と言われる。現在は「食物繊維」も第六の栄養素として注目されている。これら栄養素の欠乏または過剰が起こると身体のバランスが崩れ様々な不調が起こる。

 

 

栄養素の欠乏症と過剰症

欠乏症
エネルギー・タンパク質 マラスムス(体重・体脂肪・骨格筋の減少、発育遅延)
タンパク質 クワシオルコル(浮腫、腹水、免疫力の低下、低アルブミン血症)
ビタミンA 夜盲症、眼球乾燥症、皮膚角化症
ビタミンD くる病、骨軟化症
ビタミンB1 脚気、ウェルニッケ脳症
ビタミンB12 悪性貧血、神経障害、うつ病、
ナイアシン ペラグラ(皮膚炎、下痢、認知症)、口内炎
葉酸 巨赤芽球性貧血、スプルー(熱帯性下痢)
ビタミンC 壊血病、メラー・バロウ病(小児の下肢仮性麻痺)
カルシウム 骨軟化症、骨粗鬆症、発育不全、テタニー
鉄欠乏性貧血、発育不全
亜鉛 成長障害、味覚障害、皮膚炎、生殖異常
過剰症
ビタミンA 頭痛、吐き気、めまい、脳脊髄液圧上昇、胎児の奇形
ビタミンD 高カルシウム血症(食欲不振)、腎障害、軟部組織の石灰化
カルシウム 軟部組織のカルシウム沈着・石灰化、腎結石
マグネシウム 下痢
リン カルシウム吸収阻害
ナトリウム 口渇、浮腫、高血圧、腎障害
鉄沈着症(遺伝、大量輸血時)、胃腸障害

 

栄養素の働き(※3)

大きく3つに分けた働きの内、①エネルギーになる栄養素として「三大栄養素」があげられる。この中でも糖質はエネルギーに特化しており、エネルギーへの変換が素早いという特徴がある。糖質が不足すると疲れやすくなったり、集中力の低下が見られたりする。過剰に摂取しすぎた場合、余分なエネルギーは脂肪として蓄積されるため肥満の原因となる。

②身体をつくる働きをする栄養素として三大栄養素の内、タンパク質と脂質がある。タンパク質は筋肉、内臓、血液、皮膚などを構成する材料になる。脂質は細胞膜などを構成し、ホルモンの原材料となる(コレステロールは性ホルモンの生成で必要)。また、体温を保つ働きもある。この他に、ミネラルも身体をつくる働きをする。人の身体に必要なミネラルは16種類あるといわれており、骨や歯の構成成分となる。同時に③身体の調子を整える働き

も担っており、エネルギーをスムーズにつくられるように働き、血圧の調整や筋肉の働きをコントロールする。

③身体の調子を整える働きをするのはミネラルの他にビタミンがある。ビタミンは三大栄養素からエネルギーや身体の組織がつくられるのを助け、皮膚、血管、骨などを丈夫にする。免疫力を高め、身体の機能を正常に保つように働き、老化を防ぐ。また、人の身体に必要なビタミンは13種類あり、ビタミンDを除いて体内の合成が出来ない。

 

基礎代謝(※4)

エネルギーの単位はカロリー(kcal)として表示される。また、1kcalは、1ℓの水の温度を1度上げるのに必要なエネルギーとされ、熱量ともいわれる。1日に消費されるエネルギーの内訳として以下のようになる。

 

 

 

 

基礎代謝量とは、生命を維持するために必要最低限のエネルギー量であり、個人の体格によって異なるため、まずは体格に相応した値を知る必要がある。基礎代謝量は、身長に適した標準体重に性別と年齢ごとの基礎代謝基準値を掛けてわりだすことが出来る。

さらに1日に必要なエネルギー量を活動エネルギーの応じてわりだすことが出来る。

 

 

〇考察

今回まとめた内容はまだ表面の部分だけではあるが、健康の概念の基身体をつくる栄養素の働き、バランスを知っておくことは人体細胞組織に対してのアプローチ方法を拡げるうえでも重要だと考える。概日リズムでの体内時計に沿った生活リズムもそうだが、どのタイミングで必要な栄養素を摂取し、また過剰なものとのバランスをとることも大切になる。

それぞれ個人にあった栄養バランスをみるうえで、基準となる基礎代謝量を知りそれを基にセルフでの食事ケアができるようになることが理想である。

 

 

〇課題

栄養素を普段の食事として取り入れるうえでどのような食材、食事バランスがあるのかを知る必要がある。また、身体に及ぼす影響としてどのような効果があるのかをより詳しく深堀していく。

 

 

〇参考・引用

決定版 栄養学の基礎がまるごとわかる事典 足立香代子(監修)

※1.p38,39,10,11

※2.P40~45

※3.p41

※4.p58

一生役立つ きちんとわかる栄養学 飯田薫子(監修) 寺本あい(監修)

※2.p24~26

※3.p12~17

※4.p22,23

 

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2020.5.1 修正

 

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